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鋼材性能チャートグラフ
耐食性
靭性
耐摩耗性
上記チャートグラフはおおよその性能です。
このグラフに加えて、刃の形状、熱処理プロセスにより性能は大きく変わります。
耐食性
耐食性が刃物に直接影響するのは、刃先となります。
目視できないレベルの錆であれど、刃先に錆が発生すれば切れ味が低下します。
炭素鋼のように錆やすいナイフは、使用後に水分をしっかり拭き取るか、革砥でのストロッピングをおすすめします。
靭性
鋼は衝撃を与えると内部から小さなヒビが入り、欠けたり割れる事があります。この欠けにくさ、つまり粘り強さが靭性となります。
靭性が高ければ、強度が高いという訳でもなく、これにある程度の硬度がなければ、刃先が曲がるなどの変形を生じます。
主観的には60HRC以上の硬度があり高靭性であれば強度の高い刃物といえます。
耐摩耗性
耐摩耗性による切れ味の持続は、端的には硬度と直結します。しかし鋼の特性により、同じ硬度、同じエッジ角でも耐摩耗性は変わります。
これは鋼を構成するマトリクスの細分性による為となります。
代表的な例であれば、高性能粉末鋼であるM390がMicroCleanと謳われる程きめ細かい組織となり、硬度61HRCであるにもかかわらず、非常に優れた耐摩耗性を備えています。
更にそのような、きめ細かい組織は優れた切れ味にも影響します。
しかし切る対象に硬い物も含まれる場合は、耐摩耗性に靭性も必要とされます。
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